上の楽譜はビートルズのLet It Beの楽譜ですが、こちらは、楽譜専用のソフトを使わず、DAWソフトのCubaseのスコアエディターで作成しています。
歌詞を入れるなどの作業をするには、別に編集する必要がありますが、譜面だけでしたら、Cubaseだけで、ほぼ完結させることができます。
今回はその仕方について、解説させていただきます。
上の画像はピアノロール画面です。楽譜にするには、ピアノの譜面ですと、左手のヘ音記号の箇所、右手のト音記号の箇所で、トラックを分けておく必要があります。
上の入力は、一旦電子ピアノで演奏したものを編集しています。
楽譜にする際には、微妙なタイミングのずれは表現することはできないため、クオンタイズはピッタリと合わせておく必要があります。
また、音符の長さも、ある程度きりのいい長さに揃えておく方が見やすくなります。
楽譜に表示するトラックを選択した後で、上の欄の「スコア」→「スコアエディターを開く」をクリックします。
上の画像のように表示されますが、印刷したときのイメージが分かりやすいように、「スコア」→「ページモード」にチェックを入れます。
次に、「調合」と「音符記号」で選択します。この曲はハ長調なので、調合は入れなくていいですが、「調合」を開くと「Gmaj」など、メジャースケールでの調合を指定できます。
また、音符記号では、ト音記号の他に、ヘ音記号などを指定できます。下の段にヘ音記号を入れます。
基本的には一段について4小節になっておりますが、
「スコア」→「高度なレイアウト」→「一段あたりの小節数」で、全体に、または一時的に、一段に入る小節の数を変更できます。
また、コードトラックを使用しているときには、コードを楽譜に入れることができます。
「スコア」→「高度なレアアウト」→「コードトラックを表示」にチェックを入れます。
強弱記号では、p(ピアノ)f(フォルテ)などの記号が入力でき、拍子記号の入力もできます。
ただ、本物の楽譜専用ソフトに比べて、デメリットとなる点について解説します。
一、歌詞が入力できません。
二、リピート、ダルセーニョ、コーダなどの記号がありません。
三、♯や♭などの記号が多い調の場合、一番左側の小節が小さくなり見づらくなります。
基本的には、DAWソフトであるため、楽譜として作成させる機能としては充実はしていないと考えていいです。
そのため、楽譜を作成するときには、曲の再生用としてではなく、楽譜を作るためのプロジェクトを作り、後で、リピートや、ダルセーニョ、コーダなどの記号を入力するとして、頭の中で楽譜の完成の形をイメージしながら、作成します。
PDFとして出力した後で、PDFの編集ソフト上で、歌詞などを文字として足したり、ダルセーニョ、コーダなどの記号を文字として足して、楽譜として完成させています。コーダなどの特別な記号は、インターネットの画像の検索で取得しました。
出版物としてのクオリティーはありませんが、バンドなどで演奏するスコアぐらいでしたら、これで十分に作成することができます。