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DTM初心者向け

四部混声合唱の【DTM】での作り方と、マル秘テクニック

本当に久しぶりのDTMに対するブログ記事になります。

今回は、四部混声合唱のDTMにおいての作り方の記事になります。

四部混声合唱とは、女性で、ソプラノ、アルトの2部、男性でテノール、バスの2部で編成された合唱のことで、合唱の形式としては一番基本的で、一般的な形式です。

これを今回はDTMで作っていく作業、作曲について説明していきます。編曲にも応用ができる内容となっています。

歌物の曲だとボーカロイドなどでもできますが、今回は「ウー」という声にします。Native Instruments社の、Kontakt Factory→Choir→3-Choir→Choir(u)を使用します。

音源はこれに限らず他の音源でも構いません。

メロディーとコードを考える

混声合唱に限らず、弦楽四重奏などにも応用のきくやり方ではありますが、最初にメロディーを考えます。通常は、一番高いパートのソプラノで作ることが一般的です。高い音は一番目立ちやすいからです。

メロディーを考えましたら、それに合うコードを考えてみます。

今回はGのキー、ト長調です。

ⅡmⅢmⅥm
GAmBmCDEm

Ⅰ、Ⅱmなどのことをディグリーネームと言いますが、基本的にはこの6つのコードを、曲を作るたびにメモしておくことで、それを当てはめていく訓練ができれば、作曲のスキルは上がります。

Cubaseでは、コードトラックというものがあり、そちらにコードを入力し、それを再生するピアノなどの音色をトラックでもうければ、コードと同時にその音が鳴る仕組みになっています。

コードのつけ方は、若干音楽理論なども知っていた方が、的確なつけ方ができたりはしますが、最初のうちは、6つの和音の中から合わせてみて、音の響き的にイメージが近いものを選んでいいとは思います。

他のパートを弾いてみる

ソプラノの次は、その下のアルトを弾いてみます。弾くときに、コードを見ながら、基本的には、最初と最後の音や、長く続く目立つ音をコードの構成音にして弾けばいいです。そのときに、ソプラノと同じ高さにならないようずらします。

私は次に、一番低いバスを弾きます。基本的にはコードのルート音を弾いていいですね。オンコードといって、ルート以外の音を弾くケースもあります。

最後のテノールは、ソプラノやアルトと同じ動きにするか、もしくはバスと同じ動きにするか、二通り選択できますが、今回はバスと同じように長い音程で動くようにします。

トラックはカラフルに色分けしておきましょう。

上のものは、コードに合うように適当に弾いていますが、コードの構成音を弾いている限りは、それほどの違和感がなく響いてくれます。

ただ、上のピアノロール画面を見て、女性の二つのパートと男性の二つのパートが離れすぎている、また男性のパートが上下入れ替わっている箇所もある、などが、気になります。

ハーモニーを整える

上は、整えた楽譜と音声です。

①楽器の演奏と違い、人間が出す声には必ず息継ぎが必要で、それがないとどこか不自然な感じになりますので、ある一定の感覚ごとに息継ぎの場所を儲けましょう。それは必ず小節の最後である必要はありません。

②長く伸ばす音などに対してこの法則はあてはまりますが、急に高くなったり低くなったり、落差が激しい箇所については、その間に一段か二段、階段状に音符を配置しましょう。それにより、なめらかに繋がります。その経過音は、コードの構成音である必要はありませんが、構成音から選べるのであれば選んだ方がいいです。

男性と女性の間隔も広がったり狭まったりとしていて、バランスのいい楽譜になりました。

ソプラノが、最初の2小節、最後の2小節と同じような動きを繰り返していますが、コードを変えることで、他のパートの音程も変わり、単調な感じにならなくしています。

最初の2小節がG→Em

最後の2小節がEm→G

ですが、これがソプラノとアルトで、ほぼ左右対称のような動きになっているため、テノールとバスでは、違う音程にすることで、単調な感じを感じさせなくしています。

立ち位置を指定する

最後に、それぞれの立ち位置を考えてあげましょう。

左から順に、ソプラノ、アルト、テノール、バス、と並びますが、それを左右のパンで指定してあげましょう。これにより、立体的に音が響きます。

ソプラノアルト テノールバス  
左60左20右20右60

上は設定の一例ですが、それぞれの感覚が40でバランスよく配置されていることが分かります。

以上、四部混声合唱の作り方を説明させていただきました。これは弦楽四重奏にも応用ができます。

なお、今回のブログ記事とは全く関係がないことですが、前回のブログ4月1日のエイプリルフールの記事で書いた嘘についての発表ですが、私を知っている人ならすぐ分かることですが、「彼女ができました」が嘘になります。非常に分かりやすかったでした。好きな人はいますが。

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DTM中上級者向け

コード進行のバリエーションを増やす方法【モーダルインターチェンジ】

今回はコード進行を考える上での、上級者向けのテクニックであります「モーダルインターチェンジ」について解説します。かなり難解な内容になりますので、初心者の方はパスしてもらっても構いません。

モーダルインターチェンジとは、モードの交換という意味になります。

モードについては、以下の記事で書いております。

【モードスケール】とは何? 使えば、今までにないサウンドを演出! – GoronyanのDTMマインド~音楽と日常のこと (thegoronyan25.com)

モードダイアトニックコード
イオニアンC、 Dm、Em、F、 G、 Am、Bm-5
ドリアンCm、Dm、E♭、F、 Gm、Am-5、B♭
フリジアンCm、D♭、E♭、Fm、Gm-5、A♭、B♭m
リディアンC、 D、 Em、F♯m-5、G、Am、Bm
ミクソリディアンC、 Dm、Em-5、F、 Gm、Am、B♭
エオリアンCm、Dm-5、E♭、Fm、Gm、A♭、B♭
ロクリアンCm-5、D♭、E♭m、Fm、G♭、A♭、B♭

Cを基本とした各モードのダイアトニックコードを並べると上のようになります。

イオニアンはメジャースケールと同じで、エオリアンはマイナースケールと同じになります。

C→G→Am→F→Gm→A♭→B♭→C

モーダルインターチェンジの考え方を用いれば、上記のようなコード進行が作れます。最初Cイオニアンモードで、

Gm→A♭→B♭の部分だけ、Cエオリアンモードにしているという理屈です。

モーダルインターチェンジについては、モードの変更とは言いながらも、圧倒的にマイナースケールと同義のエオリアンモードのコードを使うケースが多くなります。

そういう意味では、長調から短調に一時的に同主調転調しているとも言えます。

Cエオリアンモードのコードのうち、Fmについては、サブドミナントマイナーと呼ばれ、使用頻度が高いものになります。

Am→F→Fm→C

モーダルインターチェンジをする場合は、ダイアトニックコードを使用していないこともあり、調性感が薄れることがあります。

もともとそのキーでメロディーを作っていた場合には、メロディーと半音でぶつかったりする箇所が多くなると、キーが合っていないかのような違和感を感じますので、コードとの半音でのぶつかりが少ないようなメロディーに変更するなどの工夫が必要になることがあります。

とは言え、ダイアトニックコードにはないコードを使用することにより、ハーモニーが複雑になる分、おしゃれな雰囲気も出すことができます。

Offiicial髭男dismの曲に、モーダルインターチェンジを使用したコードなどがよく使用されているとのことです。私も一度研究してみようかと思っています。

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DTM

コード進行のバリエーションを増やす方法【順次進行、強進行】

メロディーが先にあって、それにコード進行をつける場合、メロディーのキーを確認し、それに合うダイアトニックコードの中から、その響きに合うコードを探していくというやり方が、一番最初のコードのつけ方としてはいいかと思います。

ハ長調のダイアトニックコードを基本に覚えておきますと、他のキーに変えたときにも応用が利きます。

C(T)Dm(SD)Em(D)F(SD)G(D)Am(T)Bm-5(D)

Tはトニックのことで、キーの主体となるコードです。安定しているので、ドミナント、サブドミナントどちらへも向かえます。またエンディングでは、ほとんどの曲がトニックで終わります。

Dはドミナントのことで、不安定な響きで次にTに向かいたいコードになります。

SDはサブドミナントのことで、トニックとドミナントの中間的なコードになります。トニックへもドミナントへも向かえます。

上記のことは、以前ブログで書かせてもらったことがありますが、DドミナントからSDサブドミナントへ向かうことは、禁則と言われています。クラシックではあまりありません。ただ、現代のロックやポップスでは、それは絶対ではありません。禁則が普通に出てきます。

また、上記ダイアトニックコードのうち、ⅦのBm-5だけが、極端に使用頻度が落ちますので、Ⅶを除いた6種類のコードから選んでもいいですね。これを主要6和音と言うことにします。この言葉は一般には言われていません。

主要3和音はメジャースケールなら、C、F、G

主要3和音はマイナースケールなら、Am、Dm、Em

定番のコード進行を覚えることにより、それで作ったメロディーが表現できないかなど、考えてみることをオススメします。

下のリンクにクリックすれば定番コード進行の記事に行けます。

コード進行【聴き比べ】ポップパンク進行、カノン進行、王道進行 – GoronyanのDTMマインド~音楽と日常のこと (thegoronyan25.com)

定番のコード進行以外を使ってはいけないことは全くありません。ハ長調なら、6種類のダイアトニックコードを選ぶことと、そして、トニック、ドミナント、サブドミナントの性質を考えた上で当てはめていけばいいですね。

順次進行

C→Dm→Em→Am

上記のC→Dm→Emは隣のダイアトニックコードに移動していますが、このことを順次進行と言います。隣へ進めばいいので、それは上でも下でもどちらでも構いません。二つでもそれ以上でも構いません。

Am→G→F→Em

Dm→Em→F→G

GからFへ進むのは禁則ですが、今の音楽では問題なく使われています。隣へ進む順次進行は、違和感なく流れると覚えておいて構いません。

強進行

C→Dm→G→C

上記のDm→G、そしてG→Cは完全4度上に進んでいますが、このことを強進行と言います。ドミナントモーションとも呼ばれます。

完全4度上に進むときには、ベースの音が完全4度上に進んでいればいいので、最初も最後も、メジャーでもマイナーでもどちらでも構いません。下はハ長調の主要6和音からの強進行になります。

C→F、Dm→G、Em→Am、F→B♭、G→C、Am→Dm、

上の中で、F→B♭だけが、ハ長調以外のキーのコードが入ることになります。

また上の動きの中で、最初がマイナーコードの場合、それをメジャーコードにすることもできます。

D→G、E→Am、A→D

こうすることにより、強進行の安定度が、さらに強くなります。

例えて言いますと、Dm→Gが、Gの方へなんとなく向かいたい、としますと、D→Gは、Gの方へ絶対に行きたい! になります。

これら、D、E、Aのコードは一時的な転調と言えます。

王道進行を、強進行を間に入れることで、細かい動きにしてみます。

F   →G  →Em  →Am

F→Dm→G→B →Em→E→Am

定番のコード進行以外でも、6種類の主要コードを使うことで、順次進行、強進行を意識して取り入れるだけで、バリエーションが深まります。

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自作曲紹介

フリジアンモードで、オリジナル曲「I WANT TIME」作成!

前回、モードスケールについて解説しました。

イオニアン、ドリアン、フリジアン、リディアン、ミクソリディアン、エオリアン、ロクリアンです。

それについては前回にて詳しく解説していますので、読んでみてください。

【モードスケール】とは何? 使えば、今までにないサウンドを演出! – GoronyanのDTMマインド~音楽と日常のこと (thegoronyan25.com)

今回は、その中のフリジアンモードにて曲を作ったことがありますので、それを解説させていただきます。

フリジアンモードとは、ハ長調の音階で言いますと、

ミファソラシドレミ、になります。基準の音がミになり、トニックのコードがEmになります。

マイナーモードの一つで、マイナーコードと同義のエオリアンモードよりもさらに暗い雰囲気のスケールになります。

ダイアトニックコードを並べますと、

Em(T)、F(SD)、G(D)、Am(SD)、Bm-5(D)、C(T)、Dm(D)

Tはトニック、Dはドミナント、SDはサブドミナントを示します。実はモードスケールについて、トニック、ドミナントなどの記述があるものをネットにて見つけることができませんでしたので、これは私の推測にはなるのですが、コードの関係性からおおよそ当たっているとは思われます。

フリジアンモードの曲を作る場合、主となるコードEmを先頭に持ってきましょう。そして、最後のエンディングでもEmでしめます。

今回は、洋楽の雰囲気を出すため、シンプルな構成の循環コードにしました。循環コードから初めから最後まで続いています。

Em(T)→Am(SD)→Dm(D)→G(D)

それぞれのコードが2小節で、循環しています。Gの次はEmになります。

Aメロ↓

Bメロ↓

サビ↓

メロディーは基本的には、DAWソフトでドラムとコードなどのカラオケを鳴らした状態で、鼻歌で歌ってみて、そこから作ることが多いです。

メロディーと最初と最後、また長く伸ばす音などをコードの構成音にすれば、うまくなじみます。

レオパレス21

DTMとしての工夫点としまして、

①「I WANT TIME」と歌うところで、同じようにブラスを合わせて入れていること。

②イントロ、Bメロ、サビで、ハイハットを16分音符刻みで機械的に入れていて、左右で交互に鳴らしていること。Aメロ部分では中央に8分音符刻みで入れています。

③サビで、「ウー」というコーラスを左右に2つ配置させていること。ボーカルの方に歌ってもらっています。

④エレキギターのワウを使っていること。

⑤機械的で打ち込み的な雰囲気を出すため、クオンタイズはピッタリ合わせていること。

などがあります。エレキギターのワウは、DAWソフトのアンプシミュレーターでワウを選び、ワウの入れ方については、リアルタイムでマウスで書き込んでいます。

なお、この曲を作るにあたって、参考とさせてもらった曲は、マイケルジャクソンの「Beat It」です。リズムとか物凄く似ています。ただ、完全に真似と思われないように、若干の変化を入れた感じです。

テイラースイフトの「We are never ever getting back together」をボーカロイドでカバーしたのが上の動画です。

こちらの曲も循環コードで通しています。

Cadd9→G→Dsus4→Em7

同じコード進行でも、メロディーの入れ方や、楽器編成を工夫することで、Aメロ、Bメロ、サビと、雰囲気を変えることができるというのを教えてくれます。

私はこの曲をカバーすることで、オリジナル曲「I WANT TIME」を作れたと自分では思っています。

他の人の曲をカバーすることは、自分だけが作っているのでは思いつかなかった様々なことの勉強になりますので、作曲に行き詰ったときは、是非ともカバーをして、自分にないものを吸収してください。

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DTM中上級者向け 自作曲紹介

【サイドチェイン】で、プロクオリティの編曲にしよう!Cubase

今回は、上級テクニックといえます「サイドチェイン」について、解説します。

サイドチェインとは、メインのオーディオ信号とは外れて、制御信号などを送る回路のことを示します。

主に使われるのはコンプレッサーのエフェクトに対して使われます。サイドチェインコンプと呼ばれます。

実際アレンジとして一番典型的な使い方として、4つ打ちのバスドラムをサイドチェインとして指定することで、

シンセの音が、バスドラムが鳴るタイミングに音量が下がるという効果を出します。

シンセが「ンーワ、ンーワ、ンーワ、ンーワ」と鳴るのを聴いた人もいるのではないでしょうか?

最近の洋楽などで、よく用いられる手法です。

その作り方を解説しますね。今回は少し難しい内容になります。

トラックとして、ドラムトラックを作ります。そのときに、バスドラム、スネア、ハイハット、と個別に分けておいてください。少なくとも、バスドラムだけは単独にしてください。

バスドラムは4つ打ちにします。ベロシティは同じにします。

もう一つ、効果をかけるシンセを用意します。今回はCubase付属音源のHalion SonicにあるCarpet Layerという音色を使います。

テンポを指定(今回は104)して、同時に鳴らしてみます。コードは何でも構わないのですが、一小節ごとに、F、B♭M7を繰り返してみます。

シンセのトラックのエフェクトに、コンプレッサーを入れます。

そのときに、「Side-Chainをオン/オフ」をクリックして、オレンジ色にします。

バスドラムのトラックを開き、Sendsのところで、出力先として「Side-Chains~」を選択します。

クリックしますと、青色のプリフェーダー、橙色のポストフェーダーが選択できますが、今回はプリフェーダーにします。

プリフェーダーとは、フェーダーの前、効果をかける前の状態を意味します。プリフェーダーにしておきますと、バスドラムの音量を最小にした状態、音が鳴らない状態にしても、音が鳴っていると仮定して、効果がかかってくれます。

コンプレッサーのかかり具合を調整します。

THRESHOLD(スレッショルド)は、どの音量からコンプがかかるかのことです。

RATIO(レティオ)は、コンプのかかり方の強さを示します。

今回は、コンプを強めにかけてみます。

バスドラムの鳴るところで、シンセの音が小さくなることで、バスドラムがクッキリと浮き出たように目立ちますね。

試しに、バスドラムの音量を最小にしますと上のような音になります。プリフェーダーにしなければこの効果はかかりません。

シンセでも、シャープな音のシンセの音、ベースなどにこの効果をかけても面白い効果が得られます。

応用として、4つ打ちのバスドラムをサイドチェイン用のものとして、音量最小にしておき、別の複雑なパターンのバスドラムを入れるなんていうテクニックも使えることになります。

最後に、私の作品にはなりますが、このサイドチェインコンプをかけて作成したオリジナル曲がありますので、参考までにお聴きくださいませ。

Aメロでは、今回と同じ柔らかい音のカーペットレイヤーが、

サビでは、シャープな音のシンセが、サイドチェインコンプがかかった状態になっています。

それにしても、私のボーカルは下手ですね。聴き苦しくてすみません。ちゃんと自覚しております。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。

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DTM

【ギターチョップ】をイントロに入れて、独特のインパクトをつけよう

エレキギターの音を細かく切り刻んで、独特の雰囲気を出させる手法のことを、ギターチョップと言います。

今回は、その手法を解説します。

上の音は、エレキギターのソフトからオーディオデータにしたものですが、実際のエレキギターの演奏でも構いません。

1小節か2小節、全音符で、ジャラーンと伸ばす部分を作っておきます。

ジャラーンと伸ばす部分の前半部分だけ使うことにします。

分割して、前半をコピーして後半にも持ってきます。

このあと、基本的には16分音符の単位で、分割していきます。最後の方の1か所だけ32分音符の分割にしました。

分割する方法に、これといった規則があるわけではありませんが、いろんなものを試してみて、これがいいというのを発見するといいですね。

減衰する全音符の音から編集しているため、後の方が小さい波形になっています。それを、おおよそ、同じ波形の大きさになるように、編集します。

分割された波形の上のあたりにマウスを持ってきますと、波形を大きくすることができます。

最後に、盛り上がる感じを演出させるため、ギターチョップ部分のボリュームを、他の部分より上げます。なおかつ、初めから終わりにかけてクレッシェンドさせます。

少し前に、「リバースピアノ」をしましたが、このギターチョップにつきましても、録音させた音を、DTM上でカットしないとできないという意味では、基本的な意味で、現実世界には存在しない音ということになります。

有名な曲では、RADWINPSの「前前前世」のイントロで用いられていますね。一瞬、機械が壊れたかのようなインパクトがあります。そのため、ギターチョップ部分は、他の楽器は少な目か、なしの方がいいかもしれません。

なお、ギターチョップの作り方ですが、今回のように分割する他に、ある一部分の分割した物をコピーして貼り付けるという方法もあります。

コピーした場合は、当然のことですが、全く同じ音を繰り返すことになるため、若干出来上がりの音に差はあります。どちらがいいのかは、聞いてみて判断したらいいですね。

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DTM

【リバースピアノ】をイントロに入れて、独特のインパクトをつけよう

今回は、イントロに一つ工夫を入れることで、人が聴いて「オオッ! これは!」と思わせるようにさせようというテーマです。

上の音は私が最近YouTubeの動画のBGMとして発表した、「Let Me Try It」という曲のイントロ部分です。

摩訶不思議な音とともに始まっていて、ハッとさせられませんでしたか?

これは、リバースピアノといいまして、ピアノで弾いたフレーズをリバース、逆回転させた音になります。

元々この、音を逆回転させるというテクニックは、ビートルズがアルバム「リボルバー」で使ったのが最初と言われています。「Tomorrow Never Knows」では実験的な手法が多く聴ける曲ですね。

もともとは、たまたまテープを逆に入れて再生させた音を気に入って使うようになったようです。

このテープの逆回転サウンドが、DTMですと容易に再現できます。

ピアノでコードをアルペジオで弾いてみます。短いフレーズで構いません。その後、テンポがぴったり決まるように、クオンタイズは合わせておきます。

こうして聴いてみると、普通のピアノって感じがしますね。

この音を逆回転させる方法を説明します。

逆回転させる、つまりリバースさせるトラックを選択した後で、「編集→インプレイスレンダリング→レンダリング」をクリックしますと、

選択したトラックのすぐ下に、そのイントゥルメントをオーディオ化したトラックが現れます。

上の画像はその波形を表したものです。

その箱をクリックしてから、「Audio→処理→リバース」をクリックします。

すると、リバースピアノの音が出来上がります。私は、何度かタイミングや音の高さ、強さなどを変えてみて、一番不思議な感じがするものを選んで作りました。

リバースピアノに限らず、リバースシンバルなど、リバースさせるということは、音がパンと鳴ってから、減衰していく、という時間の流れを逆回転させることになりますから、現実には、基本的な意味で、絶対に存在しない音になります。

その独特な異世界の感じが、インパクトがあると思いませんか?

「国道163号線【体感速度180km】伊賀市から木津川市」という私の動画のBGMとして4曲オリジナル曲を使用していますが、2曲目3分23秒~、でこの曲を使用していますので、時間がある方は見てくださいませ。

私はYouTubeの動画をしていますが、車にビデオを乗せて高速道路や国道などを走り、何倍速かに編集するという動画は、うまくいけば再生回数を取れますので、私はよく使っています。

今回は、イントロに一工夫ということで、リバースピアノについて解説しました。最近、ブログネタをなんとか絞りだしている状態です。

【フレッツ光】安心と信頼の光回線
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音楽批評

「宇宙戦艦ヤマト」の曲を【DTM】で再現させて発見できたこと!

こちらの記事はプロモーションを含みます。

今回は、久しぶりに音楽批評の投稿になります。今は住んでいるところは離れていますが、以前地元近くに住んでいて知り合ったことから、北折哲也さんに、宇宙戦艦ヤマトのボーカルとコーラスを一年前に歌ってもらいました。以前声楽を習っていたこともあるだけあって、本格的な歌唱です。

今回は、宇宙戦艦ヤマトという曲の、特に編曲について、実際に自分でDTMで再現させてみて、発見したことを解説させていただきます。

上の図は、DAWソフト上で、オーケストラのトラックを、ワンコーラスの部分でスクショしたものを編集しました。

A さらば地球よ 旅立つ船は 宇宙戦艦ヤマト

B 宇宙の彼方 イスカンダルへ 運命背負い 今飛び立つ

C 必ずここへ 帰ってくると 手を振る人に 笑顔でこたえ

D 銀河を離れ イスカンダルへ はるばる望む 宇宙戦艦ヤマト

歌詞カードを見なくても、テレビアニメ放送当時、かかさず見ていたこともあり、すらすら書けます。

Aの部分は、オケとしては静かでありながらも淡々と、大勢で歌っているイメージです。このAメロ部分で、合唱していて、オケが静かで、オケが盛り上がる途端に合唱が止まるって構成、この曲の他に思い浮かばないのですが、あるでしょうか?

BからDにかけて、最後の「宇宙戦艦ヤマト」と盛り上がるところ以外は、ボーカルが一人で歌っています。

オケの構成で、上の画像では、以下で構成されています。

ドラム、ハイハットのリズムセクション

トランペット、トロンボーン、ホルン、チューバのブラスセクション

バイオリン1、バイオリン2、ビオラ、チェロのストリングスセクション

ティンパニー

この中で、ストリングスセクションについては、グループトラックというのを作り、そこへ各パートの音を送ることにより、一括で管理しています。

それをしていいことは、まとまった状態のものに、ボリュームのオートメーションをかけることにより、バランスよく編集することができるのと、パソコンの負荷を少なくさせることがあります。

ブラスの強弱は、ベロシティでほとんど再現できますが、ストリングスは、クレッシェンドさせたり、デクレッシェンドさせたり、また、小さい音から大きな音まで、音の強弱の変化が曲を通して多い楽器と言えます。

画像の下の方に見える折れ線グラフは、ストリングスをグループチャンネルにまとめたものに対して、ボリュームで強弱をつけてます。オートメーションでボリュームを書くということをするのとしないのとでは、できあがりの印象が大きく変わります。

B部分「宇宙の彼方イスカンダルへ~」では、ストリングスが細かいアルペジオをしています。

C部分「必ずここへ 帰ってくると~」では、ボーカルが歌った後に、やまびこのように、ブラスが後をおっかけるようなアレンジが、印象的ですね。

上の二つのアレンジですが、この前に私のページでも紹介させてもらったホルストの「Jupitar」のアレンジに物凄く似ていたりします。このあたり、編曲家の人は、影響を受けていたのではないかと想像したりします。

上の画像はボーカルとコーラストラックになります。

ボーカル部分は、何テイクか録音した上で、一番いいのを残しています。一番いいテイクを真ん中に位置させ、他の部分については、A部分とD部分後半以外は、ミュートにしています。

ボーカルはメイントラック以外は、左右にばらけさせて立体感を出しています。

ボーカルトラックにつきましても、グループトラックでまとめています。

ボーカルトラックをグループトラックとしてまとめる利点としましては、ストリングスのときとは、少し意味合いが違ったりします。

ボーカルの場合、一人で歌っているのと四人で歌っているのとでは、ボリュームが変わってきますが、グループトラックにしてから、コンプをかけることにより、一人と四人との音量差が少なくなり、オケとなじみやすくなります。

コーラスとしては、最後の大合唱「宇宙戦艦ヤマト」の部分だけ、ハモリパートを上下に入れました。こちらもコーラスとしてのグループトラックを作っています。

オーケストラのアレンジで、盛り上がる直前で、プラスやストリングスがかけあがっていったり、この曲を耳コピで再現させることによって、自分自身のアレンジのスキルが上がったような気がしています。

各パートのメロディーについては耳コピしましたが、コードについてはネットのものを参考にしました。コードは聴いて正確に読み取るのは、本当に慣れている人でなければ難しいかもしれません。

同じ曲でも、サイトによってコードの記号が全く違ったりしています。テンションが入る入らないという次元でなく、全く違うコードの場合が何度もありました。

採譜する人も、たくさんいるようですので、その人の力量にも左右されると思いますが、それだけコードの読み取りは難しいと言えるかもしれません。

CMになりますが、漫画全巻ドットコム、では、新しい漫画から、昔の漫画まで、全巻を取り寄せることができるサイトです。よかったら、バナーをクリックして、覗いてみてください。

漫画全巻ドットコム、の「宇宙戦艦ヤマト」です。 漫画全巻ドットコム

上の動画を歌ってもらった北折哲也さんに、オリジナル曲も歌ってもらっていますので、よかったら聴いてくださいませ。懐かしい昭和歌謡です。

ロケ地は、地元、三重県伊賀市の上野公園になります。

マイナビふるさと納税
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アレンジ編曲の仕事の進め方【ココナラ】奮闘記、開始5か月の実情

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こちらの記事はプロモーションを含みます。

自宅の小さな庭のサザンカが咲き始めています。セカイノオワリの「サザンカ」という曲のことをふと思い出しました。

今回は、アレンジの仕事について、ココナラというサイトにて仕事を受けていますが、それについてのお話をさせていただきます。

私のブログページのトップにあります「メニュー」の中から、「ココナラ」をクリックしますと、私のページに飛びます。ココナラでは私は2022年7月より、作曲と編曲の仕事をさせていただいておりますが、実績を積むまでは、格安価格にて仕事を受けておりますので、よろしければ覗いてみてくださいませ。

依頼される方としては、パソコンで音楽を作るDTMに慣れている方もいれば、慣れていない方もいらっしゃいます。

上の画像は、イメージで、私の曲「ワイングラス」の楽譜です。

データを頂く作業

まずこちらに曲が把握できる状態になることからスタートします。

  • メロディーが分かる楽譜と歌詞、テンポが分かるもの
  • 弾き語りの音源

そのどちらかがあれば、編曲の方の作業ができます。

コードについては、弾き語りの音源の場合は、いただいた音源からコードを探す作業をすることもありますが、コードの読み取りは複雑なコードを使用しているなど、難しいケースもありますので、コード譜をいただいた方が確実です。

弾き語りの音源に合わせる場合ですが、その音源がDTMソフトを使って録音されているケースですと、DAWソフトのメトロノームに合わせて弾いてくれる場合だと、作業は楽ですが、メトロノームに合わせず、単に弾き語りを録音したケースもあります。

そういったケースですと、一旦その音源をDAWソフトに読み込んだ後で、小節の頭が揃うように、テンポを指定していく作業が必要となります。

人間の感覚的には一定のテンポで弾かれているように聴こえますが、機械的なテンポに合わせると、小節単位でテンポのゆらぎはありますので、この作業が結構大変ではあります。

ただ、依頼者になるべく負担をかけないよう、DAWソフトのメトロノームに合わせて録音し直してくださいとは言いません。

テンポを決めた後でも、完全にソフトのテンポと一致まではしないため、打ち込みはマウスでクリックではなく、鍵盤のキーボードを使用して入力していく必要があります。

その音に合わせるテクニックというのは、実際に楽器を演奏することに慣れていないと、なかなか難しいものがあります。

そういう意味でも、何かしら楽器を習得して、演奏する技術というのは、DTMにおいては、物凄く活かされます。

編曲していく作業

編曲については、最初にイメージする編曲のリファレンス曲(参考曲)は、必ず聞いておいてください。

単にジャンルだけだと、こちらが時間をかけて作ったものが、描いていたイメージと違うと、言われてしまうケースはよくあります。

バンド編成のアレンジの依頼を受けることは多いですね。それにプラスして、ストリングス、ブラス、シンセなどを重ねることになります。

アレンジは、最初から最後まで完全に作りこむのではなく、ワンコーラスだけ作ってから、確認してもらう、もしくは、ドラム、ベース、ピアノ、ギターなど4リズムだけ入れた段階で聴いてもらうなどした方がいいです。

完成させるまで、途中で最低でも一回は中間報告のような感じで提出して、確認してもらいます。

それで、確認してもらった後で、それに発展させる形で、ブラッシュアップさせ、完成形にもっていきます。

最初から一気に完成形にまで進めることはオススメできません。修正箇所が多いことは、修正を指摘する依頼者の負担も増やすことになります。

また、こちらが時間を使ってしたことが、全く無駄になってしまうケースもあります。

完成、確認、納品

完成させて確認してもらったとき、ほとんどのケースで、ここをこうしてほしいと修正の要請を受けます。

私は修正については、修正箇所の多さは入れず5回までの修正は追加料金なしで対応しています。

YouTubeで、DTMについて出している人が、無限修正地獄と言っていることがあり、一回の依頼で40回修正した、と言っておりました。

曲に対して完成形を求める姿勢について非難するつもりはありません。それぞれの方が曲に対しての熱意はあるものです。

そういうこともあり、自分の負担を減らす意味で、修正についての限度は設けておいた方がいいかもしれません。5回修正すれば、依頼者の求めているものに近づけるはずです。

最後に納品は、一般的にはWAVデータの44100kHz、もしくは48000kHzで納品します。

通常のCDは44100kHzでできておりますが、DAWで編集するためのパラデータは48000kHZでやり取りするケースが多いため、どちらで納品するかは前もって確認します。

また、依頼者の中にはWAVデータについて再生できない人もいらっしゃいますので、通常データの受け渡しのために軽いMP3のデータも、私は同時に納品しております。

データの名前ですが、

「ワイングラス、ボーカロイドミックス完成20221208」

「ワイングラス、カラオケ完成20221208」

というように、必ず西暦の日付を最後に入れております。

その方が、何のデータが一番最後のデータなのかがすぐに理解できるからです。

完成納品の他のときは、確認用ですのでMP3がいいです。

なお、ココナラですが、

仕事をやりたい人、仕事を頼みたい人、それぞれ、技術、スキルに関係して様々なことがやりとりできます。

登録するだけなら無料ですので、是非とも入って新しい世界を広げてください。


なお、メジャーアーティストの場合の編曲の仕事についてですが、作詞作曲とは大きく異なります。

作詞や作曲は、基本的には、その曲がどれだけ売れたかにより、印税の収入が入ります。

比べて、編曲の仕事に印税はなく、一曲あたりいくらと決められています。

そういう意味では、収入を安定させるためには、作詞作曲と編曲の仕事をバランスよくこなすことが、生計を立てる意味で重要となります。

以上で、編曲についての話を終わります。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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DTM初心者向け

YOASOBI「群青」のコーラスを【ボーカロイド】で作ってみた!

YOASOBIの群青と言えば、コーラスが印象的な曲ですが、今回は、その部分を、ボーカロイドで作ってみます。

最初の動画は、曲を作ってから、早速動画にしたものです。よかったら聴いてください。

歌詞を見ながら耳コピして、メインボーカルのメロディーをボーカロイドに入力しました。

メインボーカルはボーカロイド日本語女性のKaoriを使っています。

次にボーカロイドトラックを3つ追加しました。そして、コーラス部分について、メインボーカルをコピーして各トラックにはりつけました。

実はこの状態では、同じ音を重ねているだけですので複数が歌っているようには聴こえません。

ですので、各トラックのシンガーを変更します。

  • トラック2=VY1日本語女性
  • トラック3=Ken日本語男性
  • トラック4=VY2日本語男性

と、シンガーを変更しました。声が変わることもあり、これだけで複数の感じが出ます。

そして、もう一つ、シンガーのスタイルを変更します。

メインボーカル以外をBack Groundに設定します。これで、リバーブが多めで、ボーカルより奥に下がった印象になります。

そして、コーラスでは立ち位置で横に広がって聴こえるので、

  • トラック2=左50
  • トラック3=左20
  • トラック4=右50

と設定しました。メインボーカルは基本的に真ん中ですので、左が2パート、右が1パートで、少しバランスが悪いですね。

トラック3を真ん中にする手もありますが、一番いいのは、右にもう一つパートを増やすことです。

トラック5をKaori日本語女性パートにして、右20に配置します。

ただ、メインをコピーしただけですと、複数になった感じは出ません。ということもあり、このパートはハモリパートにします。

ハモリパートの基本的な作り方ですが、メインのメロディーに3度でハモらせるのが普通です。

ハ長調のドレミファソラシドで言いますと、

2つ隣の音が3度の音になります。

ドの場合は上はミ、下はラ

レの場合は上はファ、下はシ

です。

今回は、上にハモリを入れてみます。

このキーはB♭のキーですが、上の図のように、赤色のメインパートの2つ隣の音をハモリパートとして作りました。

このときに、ハモリパートが、要所でコードの構成音になっていることがベストです。

メインパートの一つの音がコードの構成音だった場合、ハモリのパートもコードの構成音のときが綺麗に響きます。

メインパートとハモリパートの二つの響きがコードの音の響きを出しているという感じですね。

例外なケースもありますので、絶対というわけではありません。

コードを優先した場合は、ハモリパートが一部3度ではなく4度になるケースもあります。

また、コードよりも3度の方を優先させるケースもあり、実際に聴いてみて判断することになります。

今回は一部3度の方を優先してハモリパートを作りました。

ハモリパートだけ鳴らしたのがこちらです。↓

次に、全体で聴いてみます。↓

今の技術ですと、ハモリパートはもっと本格的な音が出るソフトもあるようですが、単にボーカロイドでも、それなりには作ることができるという、試験的な試みをしてみました。

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