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音楽批評

名曲「ハナミズキ」のパラデータを入手して自由に編曲して配信可能!

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あの名曲「ハナミズキ」のパラデータを入手して、自由にアレンジできたら? と考えれば、少なくともDTMをある程度したことがある人なら、誰しも「それやってみたい!」となるような気がします。

それが今できるんです!

Rework with 「ハナミズキ」は、デビュー20周年を迎える一青窈の節目を記念して、tunecoreより、パラデータをダウンロードできます。その音源を使用することにより、「ハナミズキ」の二次創作が可能となります。

Rework with「ハナミズキ」 (tunecore.co.jp)

パラデータとは、各楽器ごとの音源のデータと考えてもらってかまいません。

  • ピアノが弾ける人なら、ピアノ部分を全く違うアレンジで弾いてみて重ねるとか?
  • ラップができる人なら、ドラム部分を打ち込みに変えて、ラップの声を重ねるとか?
  • はたまた、エレクトロなダンスミュージックにしてしまうとか?

その人が好きなように、アレンジすることができます。

ダウンロードするには条件があります。tunecoreに登録されていない方は、新規登録する必要があります。

二次創作した楽曲は、tunecoreで、なんと無料で! 配信できます。そして収益の50%を収益化できるんです。

費用ゼロから始めて収益がもらえるなんて、本当に美味しすぎる企画です。

日本テレビの番組「SENSORS」とも連携しており、優秀な作品はこの番組で紹介もされるようです。

ただし、作成した楽曲はtunecoreでのみ配信できますが、他のYouTubeなどへの投稿はNGとなります。

私も早速挑戦! ダウンロードした後で、Cubaseにて、オーディオファイルを読み込みました。

ファイルには英語で名前がつけられていますが、実際にその音を鳴らすことにより、それが何なのかすぐに分かります。

最初ファイルは、アルファベット順に並んでいるため、トラックの順番を変えることにより、グループ分けします。この時に、視覚的に分かりやすいように色分けもしておきましょう。

メインボーカルの他、コーラスパートもハモリ上、ハモリ下の他、メインボーカルと同じ音程の音もコーラスパートに入っています。

ドラムが異様に多い印象ではありますが、以前誰かから聞いた話ですが、ドラムについては、ドラムの上からや、左右からや、また各パートの近くにマイクを置いたりと、一度に多くマイクを置くことで、立体的な音作りができるようです。

ドラムのパートは「トップL」「トップR」などと左右の名前が書かれているものがありますが、「L」は左に、「R」は右にミキシングのときに配置すればよさそうです。

専門的な話になりますが、ドラムパート、コーラスパートなどトラックが多いものは、グループチャンネルを作り、まとめてエフェクトや音量調整などできるようにした方がいいですね。その方が時間が短縮でき、パソコンへの負荷も少なくなります。

この状態で、一度に鳴らせば音量が大きいので、それぞれ音量を下げる必要がありますが、最初はドラムだけ鳴らしていい感じに聴こえるようにしてから、

ボーカルとコーラスについて鳴らして、いい感じに聴こえるようにさせるなど、

各パートごとの音量の調整をしながら、合わせればいい感じに仕上がります。

この曲についていえば、ピアノとストリングスとボーカルだけで、立派に奥深く聞こえるサウンドになりますので、この三つが軸となり、それを邪魔させないように、他のパートも配置させていきます。

原曲のサウンドは頭の中で再現できるぐらい知っている人は多いとは思いますので、ここはあえて原曲は聴かず、自分ならどうミックスさせるのか? という視点で自分なりのミックスをしてみましょう。

ボーカルやストリングス、ピアノなどの生楽器には、リバーブは最初かかっておりませんので、かるくリバーブもかけた方がいいですね。

装飾的な音は、中心ではなく、左右に散らすことにより、立体感が出ます。

二次創作をたとえしなくても、プロの人はこういうパラデータを使ってミックスしているのだ、とか、またファイル名にこういう名前を使っているのだ、とか、ダウンロードすることで、勉強になることが多いです。

次に二次創作ですが、ピアノが弾ける人なら、ピアノ部分をミュートして、自分のピアノを録音させて重ねるといいですね。

極端に言えば、ボーカルだけ残し、他を全部こちらで一から作成しても構いません。

この頃の音楽は既にDTMをベースに作られていまして、正確なBPMに合わせて演奏されていますから、打ち込みサウンドに合わせることだって、違和感なくできたりします。

DTMや音楽に、マンネリ気味でしたら、是非ともこの企画に挑戦してみてください。私もこれから自分ならどうミックスさせるか? また自分ならどう二次創作させるか? 挑戦してみます。

応募期間が決められていますので、詳しくは冒頭のリンクから入り、確認してみてくださいませ。

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DTM中上級者向け

【DTM】ストリングス音源を使って本格的な音にするためのアイデア

DTMでストリングスなどやってみたけど、どうも響きがいまいち? という悩みを持つ方が、更にステップアップさせて本格的な響きにしたい、という方向けの、中級者向けの内容になっております。

使う音源はNative Instruments社のKompleteに含まれますKontakt Factory Libraryから、Orchestral→1VSL-Strings→

Violin Ensemble、Viora Ensemble、Cello Ensembleを使用しております。

今回はオーケストラのような曲のアレンジではなく、ポップスなど歌物の曲に合わせるストリングスのアレンジとして考えます。

オーケストラでは、バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスの楽器が使用されますが、一般的なセッションとして使われる場合、弦楽四重奏の組み合わせで使われるケースが多いです。

その場合、バイオリン1、バイオリン2、ビオラ、チェロとなります。単体の楽器として4人が演奏するという設定と、

バイオリンセッション、ビオラセッション、チェロセッションと複数の演奏とする設定と、考えられます。単体と複数とで、音の響きが変わりますので、それは曲によって使い分けてください。

大きな会場でのコンサートという設定なら複数のセッションですし、室内楽という設定なら単体がふさわしいと言えます。

分かりやすいように、日本人にとって聴き馴染みがある「ふるさと」の曲で考えますね。歌はボーカロイドが歌っています。冒頭部分のAメロ部分です。分かりやすいようにハ長調に直しています。

C G C Dm7 ConE

うさぎ おいし かの や  ま

F C Dm7 G C 

こぶな つりし かの  か  わ

クローズドボイシング、メロディー追従型

DTM中級者の方でしたら、クローズドボイシングという名前を聞かれたこともあるかもしれませんが、これは1オクターブの中に入るボイシングのことを示します。

チェロだけはコードのベース音を弾いておりますが、それ以外のバイオリン1、バイオリン2、ビオラの3つが、1オクターブの中に収まっています。これをクローズドボイシングと言います。

  • 赤、ボーカル(わかりやすいよう8分音符で表示)
  • 黄、バイオリン1
  • 緑、バイオリン2
  • 青、ビオラ
  • 紫、チェロ

メロディーの上昇、下降に合わせてクローズドボイシングの3パートが動いているので、メロディー追従型と名付けました。響き的に特に違和感はなく、これはこれでありな気もします。

ミックステクニックですが、ストリングスの各楽器の配置を、実際のコンサートなどで使われる配置にすると、リアリティーが出ます。

配置は大きく2種類がよく使われますが、一番オーソドックスな配置として、左から順に、

バイオリン1、バイオリン2、ビオラ、チェロとしました。

なお、室内楽の4人で演奏させる場合は、

バイオリン1、チェロ、ビオラ、バイオリン2という配置もあります。

高い音程のバイオリンを左右に振り分けることで、会話のキャッチボールのような効果を期待したい場合はこちらもありですね。

クローズドボイシング、メロディー逆行型

聴いてみた感想はどうでしょうか? メロディーが上昇したときは、ストリングスが下降し、メロディーが下降したときは、ストリングスが上昇します。

つまりメロディー逆行型になります。天邪鬼(あまのじゃく)ですね。ただ音楽的には、全体が同じ動きをするより、反対の動きがある方がハーモニーが深く感じられ、クラシック音楽の対位法的なアプローチとしてもいいとされています。

対位法は、私も実は少しネットで聞いたことがある程度で深く学習したわけではありませんが。

メロディー追従型に比べて、奥深くなったように感じませんか?

オープンボイシング

これぞこれ! 追い求めていたのはこれだ! と思われた方もいらっしゃったかもしれません。

バイオリン1、バイオリン2、ビオラが1オクターブに収まらず広がっています。1オクターブを超えるボイシングのことをオープンボイシングと言います。

音が急に本格的になったような気がしませんでしたでしょうか?

これまでのクローズドボイシングは、上の3パートとチェロが別々の動きをしていたように感じられるのに対し、

オープンボイシングでは、4つのパートがそれぞれ調和して響いている印象ですね。それぞれのパートごとの間隔も狭まったり、広がったりしています。

基本的なアレンジとしましては、このオープンボイシングを目指してアレンジをしてもらった方がいいかと思います。トップのバイオリン1に関しては、メロディー逆行型を基本に、ときどきメロディー追従型を入れるなどの工夫がいいかと個人的に思います。

この場合、ハーモニーの考え方としましては、4つのパートで、コードを再現する(Cならドミソ、Dm7ならレファラド)と考えていいのですが、必ずしも全ての音を出さなければいけないわけではありません。

Cの場合ドソドソなど、ある音を省いても構いません。なぜ構わないかと言いますと、今回はストリングスの他にピアノも鳴っておりますが、他の楽器が鳴らしてくれるので、ストリングスでコードの構成音の全ての音を出さなければいけないわけではない、という意味です。

それぞれのパートが自然な流れでそれぞれのメロディーを鳴らすことがいいので、ある音を出さなければいけないと考えるために、不自然な流れで進むと、それはそれで違和感があるという意味になります。

オープンボイシング、サブメロ挿入型

さきほどのオープンボイシングのバイオリン1と2のパートだけ、ボーカルとは別のサブのメロディーを入れてみました。

このときに、奏法をそれまでのサスティンからスフォルツァンドに変更しています。

ストリングス系の音はデフォルトの状態では、立ち上がりが音量少な目のため、細かい動きをしたときに、伸びる音よりも目立ちにくくなるため、奏法を変えました。スフォルツァンドはアクセントのように強めに弾くことを意味します。

ファクトリーライブラリーの音源の場合は、D0の音を最初に弾いておくことにより、その奏法になります。

最初のうちは、4つのパートは同じ奏法の方が無難です。奏法の違いにより、音量や音質が大きく異なるからです。調和させる意味で同じ奏法にしてください。

ピチカート奏法

最後はピチカート奏法です。弦を指ではじく奏法のことですね。性質的に大きな音が出ませんので、しっとりとした雰囲気に合いますね。ピチカート奏法が聴こえやすくするため、今回はピアノを外しています。

なお、この譜面は、前回と、持続音のところを伸ばしていないという一か所を除き、同じです。奏法により、聴こえ方はがらりと変わります。

ファクトリーライブラリーでは、

  • C0、サスティン(デフォルト)
  • C♯0、フォルテピアノ
  • D0、スフォルツァンド
  • D♯0、スタッカート
  • E0、トレモロ
  • F0、ピチカート

と奏法を切り替えることができます。トレモロは、「ザザザザ~」というような、少し不気味な効果の音です。

まとめ

①ストリングスは、オープンボイシングが深い響きになってオススメできます!

②メインのボーカルなどのメロディーラインと同じように追従するのか、もしくは逆行するのか、などを、特にトップのバイオリン1で意識して作りましょう。

③時には、サブメロを入れるなんていうアイデアも面白いです。そのときは、上の2パート、もしくは3パートで同じ動きをした方がいいでしょう。4パートで動くのもアリですが。

④ピチカート、スタッカート、スフォルツァンドなど、奏法を変えることにより、様々な表現が可能です。いろいろ試してみましょう。

⑤前述はしてませんが、Aメロからサビに向かうごとに、もしくは1番から2番に向かうごとに、パートを増やしていく、というアプローチも面白いです。(例えば、1番Aメロはバイオリン1のみ、Bメロでバイオリン1と2、サビで4パートなど)

「好きこそ物の上手なれ」という諺は、私の座右の銘と言えるかもしれません。義務的にさせられているという状態では、物事は上達しません。

音楽もDTMも、やっていて楽しい、遣り甲斐があると感じることが、一番の上達の秘訣かもしれませんね。

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DTM

純正律の音と、平均律の音の違いについて、あれこれ考えてみる

今回のブログは、12月23日に書いております。仕事ではないチラシ配り(無給)を、伊賀市のゆめが丘という団地でしておりましたが、昨日と比べ、一気に温度が下がりました。

この地方で、今年最初の「雪の華」を見ることができました。雪は大したことないですが、横殴りの風の寒いこと、手がかじかんで大変でした。

家に帰って、テレビのニュースを見ますと、高知県で、鹿児島県で異例の雪が降って、車が立ち往生とか、事故とか・・・、クリスマス寒波到来です。

話は変わり、今回のブログネタは、たまたまYouTubeのオススメで並んでいたのを発見しました。いい題材と思いましたので、ご紹介させてもらいます。他力本願ですみません。

今回はDTMというよりは、音楽に関する話題になります。

純正律とは、ドレミファソラシド、というスケールがあるとして、それらで作られる和音が、何の狂いもなく美しく響き合う調律のことを意味します。

平均律とは、1オクターブを12分割させている調律のことを意味します。

もともとモーツァルトがいた時代より前は、全ての楽器が純正律だったらしいです。

純正律の欠点としまして、転調させて、他のスケールに変わったときに、ピアノですと、音が変になってしまうということがあるようです。不協和音が生じるという意味です。

そのことの対策として、どのスケールで弾いたとしても、少しずつ不協和音を生じるけど、どのスケールでもそれなりに対応できるという、平均律が生まれたらしいです。

もし純正律のハーモニーの美しさを重視させるのでしたら、ピアノですと、12の調のために12台、ピアノが必要になるようです。

その、純正律と平均律のピアノの音の違いについて、上の動画では、実際に聴くことで音の違いを確認できますので、知識という意味で、一度は聴いてみた方がいいかと思います。

ピアノの場合は、純正律として使うことが難しいのですが、楽器の中で、基本的に純正律の楽器があります。

何だと思いますか?

①オーボエ、②パイプオルガン、③バイオリン、④トランペット

Thinking time! 答えはCMの後で!

さあ、皆さん、分かりましたでしょうか?

正解は! バイオリンです。先に動画をご覧になられた方はそこでも触れているのでわかるとは思いますが、バイオリンでは、指をほんの1ミリずらしただけで音が変わるので、純正律で音を出すことが可能となるわけです。

それだけ、音程を出すことに繊細さが追及されるだけあって、私の思うのに、楽器の中で正確な音程を出すという意味で、一番習得が難しい楽器だと思います。

そういう意味では、トロンボーン、フレットレスベース、三線なども同じと言えるかもしれません。

DTMで、Native Insyruments社のKompleteというバンドルを私は持っていますが、その中で、バイオリン音源は、生のバイオリンの音からサンプリングされているだけあって、本物とほとんど同じような音が出ます。

でも、実際に自分で弦楽四重奏の曲とかを再現させてみても、実際のクラシックのプロの演奏と、全然違うように感じ取ってしまいます。

その要因の一つとして、平均律のキーボードで鳴らしたストリングスの音と、純正律のプロの音、の違いもあるのではないかと、推測します。

クラシックができた当初は純正律が基本だったらしいですが、今の現代の音楽は、生のストリングスを覗いて、基本的な意味で平均律で、その音に誰もが慣れてしまっています。

この先、もしかしたらですが、ストリングス音源などで、AIが自動的に純正律の音に変換させるなんて機能もできるかもしれませんね。

純正律と平均律の違いを知っていることは、パソコンで音楽を作るDTMに、直接、すぐに何かを改善させることにはつながらないかもしれませんが、知識として持っていることは、デメリットになりはしないと思います。